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上殿研究室では,SLOWチームとRIチームに分かれて様々な試料を測定しています.
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高分子材料の自由体積評価
高分子材料を食品用包材として用いる場合,そのガス透過性が食
品の品質保持に大きな影響を及ぼします.そこで,ガス透過性と関係の深い自由体積を直接測定できる評価手法とし
て知られる陽電子寿命測定法を用いて自由体積評価を行い,自由体積とガスバリア性の関係を明らかにしました.
・多孔質材料のナノポア評価
ナノポーラスシリカ(NPS)は内部に1-5nmの空隙を有するシリカ粉末で
す.この空隙に医療用薬品を内包させることにより体内の特定箇所へ,また特定の時間で薬品運搬が可能となります(ドラッ
グデリバリーシステム).一方,NPSは誘電率を低下させることを目的として層間絶縁膜などへ応用されることもありま
す.これらの技術では,ポアサイズがその機能に重要な役割を果たすため,NPSのサブナノ・ナノ空孔を非破壊で評価する
手法の開発が求められています.
陽電子消滅法をNPSのポア評価方法として確立するため,空隙サイズ,不純物の評価を行い,NPSの細孔に対する原子
分子の吸着脱離現象の研究を行っています.
(詳細はPaperをご覧ください.)
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測定時間の短縮を目的に,複数の検出器を用いた陽電子寿命測定装置の開発を行っています.
▲ Fig.3 マルチディテクター装置全体
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