電界イオン顕微鏡・電界放射顕微鏡

  電界イオン顕微鏡(Field Ion Microscope;FIM)は、尖鋭化した試料先端部を実空間実時間で観測できる投影型の顕微鏡です。倍率は1万倍程度で、原子を観測することが可能です。構造がシンプルで、世界で初めて原子を観察に成功しました。
  ヘリウム雰囲気中で試料に高電界をかけると、試料の凸部(ステップ端等)において電界が集中するため、ここに当たったヘリウム原子はイオン化されます。その後、このヘリウムイオンは電気力線に従って、スクリーンに投影され輝点が生じます。このようにして、試料表面の原子の凹凸が拡大して映し出されます。
  研究室ではFIMと並行して、電界の向きを逆にし、試料から放出される電子を観測する電界放出顕微鏡(Field Emission Microscope;FEM)を 使い、ミクロな電子放出の機構を調べています。

走査トンネル顕微鏡

超音速原子・分子線散乱

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