これから研究室に配属される3年生の皆さんへ
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超高速物理・化学現象の世界へのお誘い -
我々は長い時間の流れの中で生きています。
日常生活で感じる「時間」は、通常、1秒、1分、1時間、1日、1年の
単位で、1秒より短い時間はほとんど考えないのではないでしょうか。
ところが、物質・生命現象は1秒よりずっと短い時間
から始まり、ミリ秒〜1秒程度になってようやく我々の目に見えるようになってきま
す。
私達の研究室では、最新の超
短パルスレーザー
を、ほんの一瞬しか点灯しないカメラのフラッシュのように使って、物
質中
で起こる超高速の物理・化学現象の追跡と、それらの現象を光で制御し
ようと研究しています。観測する時間スケールは1兆分
の1秒以下という、と
てつもなく速い時間領域です。この時間領域には、例えば、タ
ンパク質や分子の運動(振動)や電子の
エネルギー緩和過程などの物理現象が存在しています。
実はこのような超高速分光の歴史は非常に浅く、国内の研究機関で研究されるよう
になったのは、つい15年前くらいです。
ということは、未知なる現象や研究課題があり、実験で何が見えるのか、いつもワクワ
クして研究しています。最先端レーザー
を使って物質・生命現象を覗いてみたいと思った人は是非いつでも研究室に見学に来て
下さい。
●これまでの研究テー マ(より詳しくは、「研究」を参照
して下さい)
修士論文
★フェムト秒実時間
分光による半導体のフォノンープラズモン結合モードダイナミクスと移動度の評価
★
DVD記録膜材料におけるコヒーレント光学フォノンの実時間観測と相転移制御への応用
★コヒーレントフォノン分光によるカーボンナノチューブとタンパク質の相互作用
卒業論文
★ LCOS型光変調素子を用いたフェムト秒パルス波形整形
● 研究室の方針
★ 研究室のシステムに ついて
(1)研究室雑誌会(隔週1回):各学生の研究に直接関連する論文をセミナー形式で
発表します。
(2)研究室輪読(毎週1回):「物
性論(黒澤達美著)」 or 「固体スペクトロスコピー(大成誠之助著)」を毎回担当を
決めて勉強します。
(3)学会発表(年2〜3回):日頃の研究成果を日本物理学会や応用物理学会、海外
で開催される国際会議等で発表します。
2009年度は、物理学会秋(熊本大学)とISPEN(和
歌山大学)に参加しました。
(4)その他:新歓コンパ(4月)、バーベキュー(7〜8月)、忘年会(12月)、
追い出しコンパ(3月)がメインですが、
学会期間中に他大学の研究室と意見交換会(飲み会兼)を積極的に開いています。
★ 研究設備について (「フェムト秒レー
ザーを中心とした装置群」をご覧下さい。)
大学関係では、米国ピッツバーグ大学のPetek研究室、電
物専攻内の白木研究室、北陸先端科学技
術大学院大学のLee研究室
などと共同研究を行っています。
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